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「報ステ」に自民党が“圧力文書”

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「報ステ」に自民党が“圧力文書” その後に異例人事


官邸からの圧力があった――「報道ステーション」のコメンテーターだった古賀茂明氏に“番組降板”の真相をバクロされたテレビ朝日は、いまだに混乱が続いている。「報道ステーション」の打ち切り説も流れている。

 圧力をかけたと名指しされた菅義偉官房長官は「まったくの事実無根」と否定しているが、すでに昨年末、安倍自民党が「報道ステーション」に“圧力文書”を送りつけていたことが分かった。この文書にテレビ朝日は震え上がったという。本紙はそのペーパーを独自入手した。

 文書が送りつけられたのは、2014年11月26日。11月21日に衆院を解散した直後だった。自民党の福井照報道局長の名前で、「報道ステーション」の担当プロデューサーに送られている。

 文書は、〈11月24日付「報道ステーション」放送に次のとおり要請いたします〉というタイトルがつけられ、〈アベノミクスの効果が、大企業や富裕層のみに及び、それ以外の国民には及んでいないかのごとく……〉と番組を批判し、さらに〈放送法4条4号の規定に照らし……十分な意を尽くしているとは言えません〉と、放送法まで持ち出して牽制している。

 テレビ朝日は相当ビビったらしく、安倍自民党に“恭順の意”を示すためか、その後、担当プロデューサーには異動を命じている。異例の人事だった。

「自民党は11月20日、在京キー局各社に対し、中立な選挙報道を求める、いわゆる“圧力文書”を送っています。その直後、“番組”に対してまで文書が送られてきたことで、テレ朝は真っ青になったはずです。自民党からの文書の趣旨は、テレ朝の中堅幹部のなかで周知徹底されました」(テレ朝関係者)

 しかし、権力がメディアを脅し、報道機関が屈しているとしたら恐ろしいことだ。

「放送法を持ち出し、中立に報道しろと要請するのは“こちらは目を光らせているぞ”という威嚇に等しい。どうかしているのは、テレ朝以外の報道各社です。これは他人事ではないですよ。なぜ、問題にしないのか。いま傍観していたら、圧力はどんどん強まる一方です」(政治評論家・山口朝雄氏)

 自民党とテレ朝は、それぞれ文書を送り、受け取ったことを認めた。この国のメディアは、正念場に立たされている。











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