【台湾ブログ】「島耕作」シリーズを読んでわかる、日本の職場事情
レコチャイより・・・
「日本の職場事情を知りたい時は、“漫画「島耕作シリーズ」を読むべき!”と言われてきた」という台湾人の男性が、その感想を執筆。ブログに載せた。
気になっていた「島耕作シリーズ」をなかなか読めなかったというWayne(ハンドルネーム)さんだが、「時間ができてやっと読めた」そうで、「1巻を読みすぐに分かったのは、周りの女性と関係を持つことで出世するのが島耕作だということ」と述べた。「30代で課長になれた島耕作は、才能や運もあるが女性のおかげでどんどん上り詰めていく。この漫画は、大手企業で課長から社長になるまでの彼の物語が描かれているのだろう」と、すぐに展開が読めたらしい。
Wayneさんは「日本企業のポジション決めは、台湾やアメリカとは違う」と訴えており、「本社職員が海外に派遣されると、一気に役職が上がる。だから海外勤務の日本人が、部長を名乗っていても“すごく偉い人だ”と思わない方がよい。名刺に取締役と書かれていても、何も取り締まっていないだろう。「島耕作」を読み始めてまだ浅い段階なので、慌てた評論は載せたくないが、女性との関係が多すぎて男尊女卑という概念も伝わってきた」と辛口だ。
続けて「会社で派閥争いに巻き込まれる日本人男性の厳しさ、海外で支社を作る時には植民地支配かのような考えを未だに持っていることが、この漫画から見受けられた」とも述べた。日系企業に不信感を持っているというWayneさんは、本作を読んだことでその理由を見つけたようだ。
島耕作は大手電器メーカーに勤務するサラリーマンという設定だが、Wayneさん自身も似たような業界にいるとのこと。身近な問題が描かれているこの漫画に、いろんな思いを抱いたことだろう。「若い頃は柴門ふみの漫画を熟読し、登場人物を分析していたことを思い出した」Wayneさんは、「柴門ふみと「島耕作シリーズ」の著者・弘兼憲史は夫婦で、2人がこれほどまでに真摯な作品に取り組んでいるとは、尊敬に値する」と述べた。そして「真剣に読む必要はないが、時間があれは「島耕作」シリーズを手に取るのもいい」と締めくくった。絶賛することはなかったが、Wayneさんは「島耕作シリーズ」が気になり読み続けているのではないだろうか。
1983年に『週刊モーニング』誌での連載が始まった「島耕作シリーズ」は、課長というポジションからスタート。累計部数は約4000万部と伝えられ、大人が読む漫画として社会現象にもなった大人気作。来月、2013年8月29日号では『会長 島耕作』の連載開始も発表された。日本を代表する漫画として、台湾の人々にも広く知られているようだ。