原発運転を再開 緊急停止原因は操作ミス
台湾電力は19日、台風7号通過で13日に緊急停止した台北郊外の第1原発2号機の運転を再開した。機器修理などを経て18日に原子力エネルギー委員会の同意を得た。同委や台電によると、緊急停止の直接の原因は作業員による操作ミスだった。
13日未明、台風による強風で2号機の主変圧器の避雷装置が破損し、発電機やタービンが停止した。台電は装置修理のため原子炉の手動停止を決定。ところが、作業員が原子炉内に水を補給した際、注水量が多すぎ、センサーが反応し緊急停止した。環境への影響はなかったとしている。
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製造業生産額、伸び幅予測大幅引き下げ=工研院[経済]
政府系シンクタンクの工業技術研究院(工研院)産業経済すう勢研究センター(IEK)は18日、台湾製造業の今年の生産額伸び率の予測値をこれまでの4.23%増から2.84%増に大幅に引き下げた。ただ、原材料の値上がりで、台湾中油(中油)、台湾プラスチックグループなど石油化学大手がリードして、下半期は業績が回復するとみている。
経済日報などによると、IEKは今年5月、台湾製造業の生産額予測を初めて発表。18日に修正値を明らかにし、今年の製造業の生産額予測は、当初の17兆8,000億台湾元(約59兆円)から、17兆5,600億元に引き下げた。
IEKの陳志強研究員は「上半期は世界経済の成長率が予測を下回った他、日本円が大幅に値下がりし、台湾の第2四半期の輸出に影響した。対中国の輸出受注も回復しておらず、今年通年の生産額予測を引き下げた」と述べた。
しかし、IEKによると、輸出は5月に下げ止まって回復に転じ、製造業の売上高は増加傾向にある。今年下半期の景気は上半期より良く、第3、第4四半期の製造業生産額の前年比伸び率は、それぞれ3.01%と3.95%になる見通しだ。
IEKは今回初めて、製造業の4大業種別に生産額の前年比伸び率予測を示した。うち、化学工業が4.25%で最高だった。陳研究員によると、石油化学は、最近原材料が値上がりしている。また、台プラグループの台塑石化(フォルモサ・ペトロケミカル)が、米クレイトン・パフォーマンス・ポリマーズと新工場を設立することを決めた。さらに、中油の第3エチレン分解プラントが今年下半期に完成予定。石油化学の2大大手がそろって増強することで、業界の売り上げ拡大が見込まれる。
金属・機電は、円安や米国の財政支出削減などの影響を受け、例え下半期に好転しても、通年では小幅な増加にとどまる。米国の量的緩和(QE)が終息した場合、台湾でも金融業の動揺はあり得るが、米国の実体経済が正常軌道に戻ったことを示すもので、台湾の製造業にとってはプラス材料になるという。
■電子部品は悲観材料なし
IEKによると、電子部品工業の生産額の前年比伸び率は1.8〜3.6%で、前年比で0.3ポイント〜2.1ポイントの拡大にとどまる見通し。しかし、業界団体の台湾区電機電子工業同業公会(電電公会、TEEMA)の陳文義秘書長は「IEKの予測は、余りに保守的だ。下半期に需要期が訪れる他、眼鏡タイプなど着用型携帯デバイスの登場で、生産額は目覚ましく増えるはず」と話す。
陳秘書長によると、先行指標となる、北米半導体製造装置メーカーの出荷受注比率(B/Bレシオ)は5カ月連続で1を上回り、今後半年間、景気が悪化しないことを示した。政府系研究兼研修機関の台湾金融研訓院の鄭貞茂院長は「下半期は、米中の景気回復の効果で、電子部品産業の成長は力強さを増す。悲観する理由はない」と語った。
「下士官突然死の真相を追え」 台北で大規模デモ
義務兵役に就いていた洪仲丘下士官(24)が謹慎中に突然死したことを受け、民間団体「公民1985行動連盟」が20日、台北で「公民教育召集−仲丘に正義を」と題したデモ活動を行い、国防部(国防省)に真相の究明や軍の改革などを求めた。
作家で映画監督の九把刀(ギデンズ・コー)など約3万人(主催者発表)の参加者が、軍の腐敗や無能を揶揄する軍歌の替え歌を歌いながら、「責任の転嫁をやめ、我々に正義を」、「加害者の免職・厳罰を」、「兵士の人権尊重を」などと連呼し、台北中心部にある国防部の庁舎周辺を練り歩いた。
活動開始の約1時間後、国防部の楊念祖副部長(副大臣に相当)が姿を現し、主催者から調査に独立した第三者機関が加わることなどを求める要請文が提出された。
陸軍六軍団装甲542旅団で義務兵役に就いていた洪仲丘下士官は今月初め、除隊目前の謹慎中に通常よりも厳しい訓練を課され、体調を崩して死亡。国防部では責任者など36人もの処分を発表、調査に乗り出したが、軍当局の対応や一部証拠品の紛失に不満が噴出、馬英九総統は20日、洪下士官の家族を訪ね、責任の徹底追及など今回の事件を重く受け止める姿勢をあらためて示した。
中国大陸個人客の台湾訪問、8月から回数制限なし
中国大陸からの個人旅行者が今後1年で回数の制限なしで訪台できることが決まった。台湾への個人旅行が過去1年で2回に達した人が対象で、申請開始は8月1日から。同優遇措置の実施は今回が初めて。
交通部観光局の統計によると、大陸住民の台湾個人旅行が2011年6月に解禁後、延べ45万1884人にのぼり、そのうち1万人はリピーターだったという。今年前半は延べ20万6823人が訪台したが、解禁後、来台した個人客の多くは北京、上海、広州、深セン、アモイからの人だった。
8月26日付けで個人客の受け入れは従来の天津や重慶、南京、西安、福州などの13都市から瀋陽や蘇州、青島、長春、泉州などを含む26都市に拡大される。新たに対象に加わった都市からも多くの個人客を誘致できるよう、内政部出入国・移民署は今回の受け入れ対象拡大に合わせて、回数制限なしでの台湾訪問を可能にする優遇措置の実施に踏み切った。
観光局では、今年43万人の大陸個人客誘致を目標に掲げており、同優遇措置の実施で目標の早期達成に期待がかかっている。
大陸住民の台湾観光が解禁(2008年)になって19日で6年目を迎えた。台湾と大陸の観光促進関連組織はこの日、台北市内のホテルで観光交流円卓会議を開き、過去5年の交流実績に基づき、年間1000万人の相互訪問者数達成をめざし、双方は今後、さらに緊密に協力して行くことで合意した。
台湾鉄道のステンレス製記念弁当箱、金属含有量に問
台湾鉄路管理局では同局が販売していたステンレス製記念弁当箱6種類に金属含有量の問題が発見されたことについて18日、商品代金の払い戻しや駅弁贈呈などの対応策を示した。
問題が発見されたのは、2010年〜2012年の間に製造されたCK124、DT668、R20、E100など6種類の記念弁当箱で1個200元(約670円)で販売されたもの。これら弁当箱に含有されるニッケルとクロムの量は不足しているのに対し、マンガンの量は超過しており、国の濃度基準に合っていないことがわかった。
マンガンの含有量超過について台鉄では、摂氏3000度の高温下ではじめて溶出されるとし、過度に心配する必要はないと説明するとともに、各駅で払い戻しを受け付けるほか、購入者に80元(270円)分の駅弁を1個贈呈するとの対応策を取り始めた。
台鉄では今後、問題商品の販売を停止し、製造メーカーに損害賠償を請求する方針。
台北で再びハロー・キティブーム、限定版商品も販売
2013年7月18日、今年の夏休みは台湾へ観光に行って、台北に再び登場したハロー・キティブームを体験するのもよいかもしれない。7月12日から10月20日まで、台北松山文創園区では「Robot Kitty 未来楽園のロボットのキティ 笑顔の科学技術インタラクティブ展」というテーマパークと科学技術展示を融合させたイベントが行われている。デザインに優れ話題性のある同イベントは、キティファンを惹きつけること間違いないだろう。広州日報が伝えた。
一般のハロー・キティのイメージとは異なり、科学技術と結びつけた新たな形態のRobot Kittyはストーリー性が高いものとなっている。設定によると、有名な発明家、建築家、芸術家、エンジニアであるda Vinki家の51代目のKitty da Vinkiが、先祖の夢を実現するために、唯一無二でおしゃれな外観を持ち、未来を感じさせるハロー・キティのロボット、Robot Kittyを生み出した。Robot Kittyを皆に紹介するためにRobot Kitty未来楽園をつくった、というものだ。
未来楽園を訪れると、来園者はエンジニアに扮して、3D立体映像によるエネルギー部、部品部、メンテナンス部、品質管理部、デザイン部の5部門を訪れ、刺激的なゲームに挑戦して指定の任務をクリアし、Robot Kitty開発に参加する趣向となっている。会場ではRobot Kittyの限定版商品も販売されている。
また、主催者側は台湾高速鉄道と協力して「Robot Kitty高速鉄道チケットセット」も発売している。