日本統治時代に完成の灯台、80年間海の安全見守る
台湾本島の最東端、三貂角(新北市貢寮区)にある三貂角灯台が、日本統治時代の1935(昭和10)年に完成、初点灯してから、今年で80年を迎える。交通部航港局では16日、これを記念して音楽会や点灯式などの祝賀イベントを行なう予定だ。
同灯台は1929年と1931年に付近を航行中の船が相次いで座礁、沈没したのをきっかけに台湾総督府が建設。第2次世界大戦中には攻撃を受け損壊したが、1946年に修復された。
1992年には台湾の灯台で最も早く施設を一般開放。陳列室には資料や写真などが展示され、毎日多くの観光客で賑わう。太平洋航路の重要な道しるべとして「台湾の目」の異名を持つ同灯台は、今も完成当時と変わらず、日夜海の安全を見守っている。
ITも「kawaii」商機、遠伝がキティちゃんタブレット発売
通信大手の遠伝電信(FAR EASTONE)は、サンリオのキャラクター・ハローキティの8インチタブレット「Gen Pad 8」を、遠伝電信の全国30店舗で限定発売した。インテルAtomプロセッサ搭載で、OSはWindows8.1、内蔵メモリは32GB、MicroSDカードで64GBまで拡張可能だ。クラウド版「Office 365」の個人用ライセンス1年分も無料で付く。Wi-Fi版は6990元、遠伝の4G通信プラン加入で無料になる。
製品供給元の捷元(Genuine)は、過去にキティちゃんデザインのタッチパネル型ノートPCが人気を博した実績があり、今回は2回目の「かわいい系」戦略。また、同社は台湾エプソンと組み、台湾限定のキティちゃんのネームラベルライターも発売した。今後もキティちゃんデザインのIT関連製品を打ち出していく考えだ。
台湾・台北の葬儀場に初のカフェ 特製コーヒーで遺族の心を癒やす
台北市内の葬儀場に12日、カフェがオープンした。葬儀場内にカフェが設置されたのは、台湾では初めて。店内では同店でしか飲めない特製コーヒーを提供し、悲しみに沈む遺族らの心を優しく温める。
台北市葬儀管理処は、“敬遠したい場所”と考えられている葬儀場を活性化させようと、遺族用の休憩室をカフェに改装。入札によりコーヒーチェーン「S&D」の入居が決まった。
台北市政府民政局の藍世聡局長は、落ち着いた空間で美味しいコーヒーなどを味わい、ひとときの休息を得ることで、遺族らに再出発へ向けてのエネルギーを養ってもらえればと期待を述べた。
同店はその場所柄により、他のカフェと異なる決まりもある。店長の徐さんによると、客が入ってきた際には「いらっしゃいませ」と言わず、スタッフ同士のあいさつでも「さようなら」は使わないという。
葬儀場内のカフェは評判も上々だ。客の荘さんは、素晴らしいアイディアだとその利便性を賞賛した。周さんは、親しい友人がいつもそこにいて、コーヒーに付き合ってくれているようだと笑顔で話した。
台湾・台北松山空港、韓国機が別の旅客機に接触 けが人なし
13日午後0時30分頃、韓国・ソウル(金浦)発台北(松山)行きのティーウェイ航空TW667便、ボーイング737―800型機が、台北松山空港に着陸後、誘導路を走行中、左側の主翼を駐機場に停まっていた別の小型機の垂直尾翼に接触させる事故があった。乗客乗員142人にけが人はいない。
ティーウェイ機は誘導路の中心線を外れて走行し、カーブする際に小型機に接触したとみられている。
台湾・金門で口蹄疫 牛198頭の殺処分完了 中国大陸経由で感染か
台湾の離島、金門で今月初め、口蹄疫(A型)に感染した牛が確認された。金門県政府は12日、今月10日までに牛198頭の殺処分を完了したと明かした。台湾で口蹄疫が見つかったのは2013年5月以来、約2年ぶり。
農業委員会家畜試験衛生所の蔡向栄所長は7日、これまで台湾で発生したO型とは異なるA型が今回初めて検出されたことから、中国大陸経由で感染した可能性があるとの見方を示した。
口蹄疫の発生を受け、金門では牛、羊、豚、鹿などの他地域への移動と生肉や加工食品の出荷が禁止された。同県では当面の間、感染拡大防止に取り組むとしている。
約4人に1人が高血圧の台湾 国民健康署、血圧測定の習慣化を後押し
18歳以上のおよそ4人に1人が高血圧症を患っている台湾。衛生福利部(衛生省)国民健康署は12日、今月17日の「世界高血圧デー」にちなみ高血圧への注意を喚起しようと、血圧測定キャンペーンを開始した。
同署の2013~2014年の国民栄養状況変遷調査によれば、18歳以上の23.7%が高血圧で、2014年末までに患者数は約457万人に達したとみられている。高血圧は死亡原因の上位10位以内にも入っている。
一方で、過去の調査で血圧測定の習慣がない人の多さも明らかになっている。2013年の健康訪問調査によると、18歳から39歳までの高血糖症や高脂血、高血圧の症状がない人のうち3割が、過去1年に血圧測定経験がないという。また、同年代の高血圧症患者においては、血圧を測る頻度が低い、あるいはほとんどない人の割合は55.6%に達した。同署は若者世代における血圧測定習慣の強化が必要だとしている。
キャンペーンでは、母と子供で血圧を測り、その写真を特設サイトに投稿すると、健康維持に役立つ様々なグッズが抽選でもらえる。
台湾・高雄市の玉荷包ライチ 水不足で甘さ高め
高雄市で生産される高級ライチの「玉荷包」の収穫が5月末に迫った。西部では今年、深刻な水不足に見舞われているが、同地のライチはかえって糖度が高まり、例年より多い3万1000トンの出荷が見込まれている。11日付けの自由時報が伝えた。
同市大樹区の農会(農協)関係者は、今年のライチは小粒だが、甘みが強いと話す。最終的な糖度は18度に達するのではないかと期待を寄せる声も上がっている。
一方、高雄市農業局ではライチの品種改良に力を注いでいる。
在来種のライチより1カ月半早く収穫される新種の「台農6号」は、今年4月末に台北に出荷されると瞬く間に完売。600グラムあたり300台湾元(約1170円)で取り引きされ、在来種の1.5~2倍の高値がついたという。
台湾、今年1~4月の税収1兆8000億円 過去15年で最高に
財政部は11日、今年4月の税収の速報値を発表した。今年1~4月の税収は前年同期比5.8%増の4560億台湾元(約1兆8000億円)で過去15年間で最高となった。同部は「安定成長の軌道上にある」との見方を示している。
主要税目別では営利事業所得税、総合所得税、営業税、関税などが増加。貨物税および登録免許税は595億元と401億元で同期としては過去最高を更新した。
4月単体の税収は前年同月比5.9%増の1026億元(約4000億円)。土地の所有権移転などに対して課される土地増値税は、不動産市場の低迷を受け13カ月連続のマイナス成長となった。
新しい高校の公民教科書、6社中4社が「白色テロ」記載維持
国家教育研究院は9日、高校向けの新しい公民と社会科の教科書を公開した。それによると、6社中4社の公民教科書で戦後長らく続いた政治弾圧「白色テロ」に関する記述が維持されたことが分かった。
台湾の公民教科書では従来、その多くが白色テロを人権軽視の事例として紹介していた。だが、昨年1月にカリキュラムの改定が決まると、一連の記述が削除される可能性が持ち上がり、一部自治体が使用拒否を表明するなど物議をかもしていた。
これまで6社中5社で記載があった白色テロは、4社が新しい教科書でも内容をほぼ維持。1社は土地の徴用をめぐる争議に具体例が変更された。残る1社はこれまでも言及がなかったという。
国家教育研究院では、改定後の記述に対する誤解や事実の歪曲があったとして、一般への公開を通じて理解を求めたいとしている。
中国本土観光客が倍増の見通し、労働団体から「疲労とゴミが増える」と反発
馬英九政権の中国本土客受け入れ拡大路線に対し、台湾の労働運動団体「台湾労工陣線」の孫友聯秘書長らが反発している。12日付で香港メディア・東網が伝えた。
台湾交通部の陳建宇長官は先ごろ、夏休み前に台湾を訪れる中国本土の個人観光客は再び増加するとの見方を示し、今月1日からは一定ランク以上のホテルや食事などが義務付けられた「高品質ツアー団」を無制限に受け入れると表明した。これを受け、「台湾労工陣線」の孫友聯秘書長は「中国本土客に依存する発展モデルは災難としか言いようがない。台湾に疲労とゴミをもたらすだけだ」と反発した。
経済民主連合の呼びかけ人である頼中強氏も、「旅行業の労働条件が悪化している。中国本土の社員旅行団、クルーズ船旅行団、原住民部落をめぐる旅、そして高品質ツアー団などいずれも無制限での受け入れを表明している。このまま観光客が増え続ければ、旅行の品質や生態環境、地域住民の生活も悪化する。馬政権のこうした政策は環境アセスメント法に違反する」と批判した。