北朝鮮の党、軍、政府の幹部ら10数名が最近あいつぎ脱北し、一部はすでに韓国入りしていることが1日、わかった。韓国の複数メディアが報道した。
報道が引用した北朝鮮の内部事情に詳しい情報筋の話によれば、脱北や亡命者は、中国や東南アジアなど海外に派遣されていた幹部や、外貨稼ぎの労働者などで、その一部はまだ韓国以外の第三国にとどまっているという。
2011年末に就任した金正恩(キム・ジョンウン)総書記が恐怖政治を実施し、自身が信任しない幹部を相次ぎ処刑しているとされる。
報道によると、今年1月香港に派遣され家族とともに亡命申請した、金正恩氏の裏金管理を担当する朝鮮労働党第39号室の幹部は、「対空機関銃などによる処刑は残忍すぎて、常に恐怖を感じている。北朝鮮国内では幹部への監視が厳しいため、脱出が難しいです」と語った。この幹部はいま韓国に入国しているという。
韓国紙「朝鮮日報」は2日、北朝鮮の複数情報筋の話として、軍の上層部の高級幹部1人も最近脱北し、いまは第三国に渡っている。米国側もこのことを把握しているようだと伝えた。
韓国国家情報院の最新発表では、北朝鮮で今年処刑された幹部は8人で、2012年~2014年の3年間は合計64人だった。すなわち、金正恩氏が総書記に就任後、処刑した幹部は70人を超える。